深イイ話は文化の壁を越えられない?

ネットをうろついて、聞きなれないフレーズを探しています。
アメリカのアニメ、King of the Hill からの一コマ。


ちなみにこのアニメはこんなお話です。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%96%E3%83%BB%E3%82%B6%E3%83%BB%E3%83%92%E3%83%AB


ラオスからの移民であるカーンが、不慮の爆発事故で亡くなった少年の葬式で仏教徒のanecdote(逸話)を披露している場面です。


台詞はブロークンイングリッシュですがなかなかおもしろいお話です。


As a Buddhist, of course, I get comfort from a story. 
仏教徒としては、もちろんお話からやすらぎを得るよ。
I don't need to tell you how much Buddhists like a story! ... Anyway, story begins with man being chased by ferocious man-eating tiger. 
「仏教徒がどんなにお話が好きか言う必要なないけどね!」(←仏教が教えを説くときは公案に代表されるような話だらけであることをジョークにしているが、テキサスの田舎者である人々は意味が分からない様子。)


「とにかく、話は、凶暴な人食い虎に追いかけられている男から始まる。」


ferocious: very fierce or violent


Tiger chase him to edge of cliff. Man falls off. Halfway down, he grab onto branch. 
「虎が崖の端まで彼を追いつめた。男は落ちる。落ちる途中で小枝につかまる。」


He look up, he see ferocious tiger. Now he look down, he see another hungry tiger, waiting for him on the ground below. 
「彼が上を向くと凶暴な虎が見える。では下を向くと、下の地面で彼を待っている別の腹を空かした虎が見える。」



Not a good place to be. He knows for sure he gonna die. 
「悪い場所にいる。彼は自分が確かに死ぬことが分かった。」


Then out of corner of his eye he see a wild strawberry growing on same branch. He pluck it and eat it. 
「その時、横目でまさにその小枝から野生のイチゴが一つなっているのを見た。
彼はそれを引っこ抜いて食べた。」


out of corner of one's eye: glancing casually or surreptitiously


And it was the sweetest-tasting strawberry he ever had.
「そしてそれは彼がこれまで食べたなかで最も甘味なイチゴであった。」


実存主義的議論ができそうな深イイお話ですが、文化の壁は厚いようです。。
テキサス万歳&純アメリカンの主人公のハンクは


Can you believe this guy? He tells a joke at a funeral.
「この男信じられるか?葬式に冗談言うなんて。」


ジョークとしか解釈できなかったようです。


おわり。


Kahn's The Tiger and the Strawberry


実はこのアニメかなり好きです。登場人物が思わず「いるいる」と言ってしまいそうなキャラばかりでとても現実味があり、温かいアイロニーが効いているシリーズです。